シンボル ロゴ のメモ

五輪エンブレムは、「開発のマネージメント」不在だとまた混乱を繰り返す

私が問題にしたいのは、今回の東京オリンピックに関わるデザインに関して、計画的・戦略的・長期的コンセプトが存在していなかったこと、そしてわが国がそれほどデザイン後進国であったということです。

ふつう、企業のCIのプロデュースを任されると、何十年もの先の歴史に耐えるものを開発しなければならないのです。そういった仕事の経験から感じるのは、なんとデザイン界も軽くなってしまったのかで、ほんとうに驚いています。

その結果でしょうが、まともにCIデザインとして開発された企業ロゴタイプと並ぶと今回のエンブレムがいかにも訴求力、存在感のないデザインなのかがわかると中西さんもご指摘です。

今回決定した東京オリンピックのエンブレムデザインが次第に使われ始め、街中でもお目に掛かりますが、その使用状況で見る限りでは、協賛企業のロゴの方が 主役に見え、肝心のエンブレムが脇役か背景(サブシステム)に見えてしまい、主客転倒のデザインのように私には思えます。